Buell S2 修理 | ||
古くからのお客さんの I さんから 「兄貴のBuell S2の修理お願いできませんか?」と言われました。 聞くと最近購入したらしいのですが、マフラーが割れて、エンジンマウントボルトも折れているとの事。 お預かりしてまずその画像を撮るべきなんでしょうが、すみません撮り忘れました! 突然、ヘッドが外れて折れたボルトを抜いたところから始まりますが、ご容赦ください(笑) |
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ケースとシリンダーの間からかなりオイルも漏れていたので、前後ともシリンダーから上のガスケットとシール類の交換をします。 何度か開けた形跡が有るのでどんなものかと思ったのですが、ピストンはコーティングが剥がれているものの、ピストンリングはヘタっていないのでそのまま使用します。 ヘッドはバルブとバルブガイドのクリアランスも使用範囲なので、ステムシール交換だけ行いました。 |
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ガスケットは、アフターマーケット物と純正を場所によって使い分けます。 プラグもNGKに交換です。 タペットも取り出して傷などをチェック。小さいOリングも交換します。 |
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今回は、ボルトの折れ抜きが大変なだけで、ガスケット、シール交換はいつもの事なのでサクサク進みます。 |
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フロントのマウントボルトは両方交換です。 今年は2台目のボルト折れ車両です。 ここは、一度外したら交換するのを薦めます。在庫も有るので気になる方はご用命ください。 そして、当店で一番の基本作業となっているクラッチ周りの点検作業です。 |
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ドレンボルトを抜くと、結構すごいですね〜 カバーを外すとなんとも言えないメタリックグレーのオイルが溜まっています。 |
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何かが起きていそうなんですが、ギヤ抜けもないそうなので長いこと交換されていなかったのかもしれません。 |
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クラッチをはずしました。スプリングプレートはガタガタなので交換。(壊れる寸前です)他は問題ないのでそのまま使用します。 ハーレーのクラッチは基本かなり保ちます。 |
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クラッチハウジングとローターを外します。 ローター、ベアリングをチェックします。以前はローターからマグネットが剥がれることが多々あったのですが、最近見ないのは皆さん運転が穏やかになったんですかね? |
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クラッチスプリングも軽くなる物に交換、組付けです。 |
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プライマリーチェーンのテンショナー(シュー)は、かなり減っているのとベースプレートが薄いタイプなので、新しい物に交換です。 これで、暫くは安心して乗れると思います。 |
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エアクリーナーもデロデロだったので交換。 そのうち出るかな〜と思っていた在庫が使えました。 |
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それと、もう一つの懸案であるマフラーの割れ。 ヤフオクで何か安いの出ているんじゃないの?なんて軽く言っていたら、最近は出ていない!出ていても高い!と言う事で修理する事にしました。 |
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音がでかいので排気漏れ?と思ってエキパイのナットをグイグイ回したそうでリテーニングリングが曲がってしまっています。これだと逆に排気漏れを起こします。 取り寄せも面倒なので板金で直しました。 |
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折れてしまったエキパイは汚れ取りのためにサンドブラストをかけました。そしてエンジンに仮付け。 |
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位置合わせをして仮溶接。 その後外して集合部を切断内側から溶接します。 こうしないと外面だけの溶接しかできないので、苦肉の策です。 |
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最初に書いておいた線を目印に集合部を溶接。これで、修復完了! |
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ブラストのままでは見栄えが悪いので、黒に塗装しました。これで、全く判らなくなりました。 (逆にすごく綺麗?) これで完成ですが、割れた理由がテキトウなサイレンサーの釣り方に有るので それも直さないと又割れてしまいます。 ということでサイレンサーも作りますよ! 次のベルト交換の時にでもいかがですか? |